職場の人間関係に振り回されないためにー私が身につけた処世術ー

「わたしの足あと」

🌿周りの声が、すべて自分に向けられているように感じるとき

職場で誰かの悪口や批判が聞こえてくると、

「もしかしたら、私も言われているのかな?」

「自分も同じことをしないように気をつけなきゃ」

そんなふうに、周りの声が気になってしまうことはありませんか?

誰かが注意されていると、自分も注意されたような気持ちになる。

人の悪口を聞くたびに、自分の仕事を振り返り、足りないところを探してしまう。

そうしているうちに、仕事そのものよりも、周りの人にどう思われているかが気になってしまう。

これでは、心が疲れてしまいますよね。

私も、長い間いろいろな職場で働いてきました。

その中で、人の言葉を素直に受け取りすぎて、知らず知らずのうちに仕事を抱え込んでいた時期がありました。

けれど、さまざまな人と関わるうちに、少しずつ気づいたことがあります。

人が口にする言葉には、その人なりの事情や目的が隠れていることがある。

そのことを知ってから、私は周囲の声に振り回されることが少なくなりました。

今日は、そんな私が経験の中で身につけてきた、職場の人間関係との付き合い方をお話ししたいと思います。

🌿まずは、人間関係よりも仕事を覚えることに集中する

新しい職場に入ると、まずは仕事を覚えるところから始まります。

教えてもらったことを忘れないようにするだけでも大変ですよね。

私が心がけていたのは、とにかくメモを取ることでした。

仕事中は殴り書きでも構いません。

教わった手順や注意されたこと、先輩からの忠告など、気づいたことをできるだけ書き留めておきます。

そして帰宅してから、そのメモをきれいに書き直す。

書き直すことで仕事の手順を覚えられるだけでなく、その日の自分の行動を振り返ることもできます。

「あのときは、こうすればよかったんだ」

「明日は、この順番でやってみよう」

そんな小さな気づきが、少しずつ自信につながっていきました。

もちろん、家に帰ってから疲れて仕事の振り返りもできないこともあります。

そして、仕事中はできるだけ仕事の段取りに意識を向けることです。

周りの人にどう思われているかよりも、今、自分が何をする必要があるのか。

まずは、そこに集中してみるのです。

🌿周りの声が聞こえ始めると、仕事に尾ひれがついてくる

仕事に少し慣れてくると、それまで聞こえなかった周囲の声が耳に入るようになります。

「あの人、いつもあれを忘れるのよね」

「ここまでやってくれたら助かるのに」

「普通は、そこまで気づいてやるものでしょう」

そんな会話を聞くと、

「ああ、そういうことも必要なんだ」

と、新しい気づきが生まれます。

人のふり見て我がふり直せ。

周囲の言葉から学べることも、確かにあります。

ところが、ここで少し注意が必要です。

気づいたことを全部、自分の仕事に付け加えてしまうと、いつの間にか仕事が増えていきます。

私は、タスクに尾ひれがついてくると感じました。

本来の仕事に加えて、あれもこれもと気を回す。

気づけば、自分だけが忙しく動き回っている。

そんな経験はありませんか?

あるとき、先輩が誰かとおしゃべりをしながら

「これもやってもらわな」

と話しているのが聞こえてきました。

でも、その仕事は本来その先輩が担当するもの。

私は自分の仕事を一生懸命こなしているのに
どうしてそこまで引き受けなければならないのだろう。

なんだか割に合わないなぁ。

そう思ったことがありました。

そして、あるときから考え方を変えました。

「仕事はする。でも、あなたを楽にさせるために仕事をするわけじゃない」

もちろん、職場では助け合いも必要です。

忙しい人がいれば、できる範囲で手を貸すこともあります。

でも、助け合うことと、誰かの仕事を一方的に引き受けることは違います。

自分の役割をきちんと果たしているなら、必要以上に背負い込まなくてもいい。

そう考えられるようになりました。

🌿その言葉は、何のために言っているのだろう?

仕事を覚えて、少しずつ周りを見る余裕ができてくると
今度は、人の言動にも目が向くようになります。

そこで私が意識するようになったのは

「この人は、何を伝えようとしているのだろう?」

ということでした。

私がこれまで出会ってきた人たちを振り返ると、職場での批判や悪口には、いくつかのパターンがありました。

① 本当に大切なことを教えてくれている人

仕事の安全や手順に関わることなど、自分では気づいていなかった大切なことを指摘してくれる人です。

言い方が厳しくても、内容に学ぶべきことがある場合もあります。

そんなときは、素直に受け取って、自分の仕事に生かします。

② 自分の仕事を減らしたい人

自分が担当する仕事を、できれば誰かにやってもらいたい。

そんな思いから、遠回しに仕事を頼もうとする人もいます。

もちろん、相手が本当に困っている場合もあるので、すぐに決めつけることはできません。

でも、いつも同じ人に負担が偏っているなら、一度立ち止まって考える必要があります。

③ 悪口という形で、遠回しに仕事を教える人

直接「こうしてほしい」と言えば済むことなのに、誰かの失敗や不足を話題にして伝えようとする人もいます。

もしかすると、直接指摘することが苦手なのかもしれません。

そんな言葉にも、仕事に役立つ情報が含まれていることがあります。

ただし、悪口という伝え方まで受け入れる必要はありません。

④ 自分のストレスを周囲にぶつけている人

機嫌が悪いときに、誰かを批判したり、強い言葉を使ったりする人もいます。

何か嫌なことがあったのかもしれません。

でも、その事情は本人にしかわかりません。

少なくとも、相手の機嫌が悪い原因を、何でも自分に結びつける必要はないと思います。

⑤ 悪口を通して仲間を作ろうとする人

「あの人って、〇〇なとこあるよね、そう思わない?」

そんなふうに、共感を求めてくる人もいます。

同じ人への不満を共有することで、仲間意識が生まれることもあるのでしょう。

でも、そこで無理に同調する必要はありません。

同じような批判の言葉でも、その背景にはさまざまな可能性があります。

もちろん、相手の本心を正確に知ることはできません。

それでも、**「すべての言葉が、自分に向けられているわけではない」**と気づくだけで
受け取り方は少し変わってきます。

🌿見えてきたら、こっちのもの。私なりのかわし方

相手の言動に少しずつ特徴が見えてくると、対応の仕方も考えられるようになります。

ここからは、私が実際に使ってきた、ちょっとした処世術をご紹介します。

仕事を押し付けられそうになったら

遠回しに仕事を頼もうとしているな、と感じたとき。

私は、あえて聞こえないふりをすることがありました。

ときには

「あっ!」と

何かを思い出したように、その場から離れる。

ちょっと笑ってしまうような方法ですが、これも私なりに身につけた知恵です。

もちろん、正式に頼まれた仕事や必要な業務連絡は、きちんと確認します。

でも、相手の都合に合わせて何でも引き受ける必要はありません。

誰かの悪口を聞かされたら

例えば、先輩が誰かの仕事ぶりについて不満を話してきたとします。

そんなとき、私はこう返すことがあります。

「そうなんですね。私も知らなかった。気をつけます」

あえて、自分も学ぶ側に立つのです。

相手の悪口には同調せず、仕事に必要な情報だけを受け取る。

それ以上、話を広げない。

これも、私にとっては使いやすい方法でした。

悪口への共感を求められたら

「〇〇さんって、こうだと思わない?」

そんなふうに聞かれたときは、

「私にはわからないです」

と返すこともあります。

無理に相手を否定する必要もなければ、同調する必要もありません。

自分が知らないことは、知らない。

判断できないことは、判断しない。

それでいいと思っています。

相手が不機嫌そうなときは

誰かがイライラしていたり、強い口調で話していたりすると、

「私、何かしたかな?」

と不安になることがありますよね。

そんなとき、私はちょっと違う方向に想像を巡らせることがあります。

「なんかあったんかな?」

「誰かとケンカでもした?」

もちろん、本当の理由なんてわかりません。

でもこう考えることで、相手の不機嫌を自分の責任だと思い込まずに済むことがあります。

相手の機嫌は、相手のもの。

自分が全部引き受けなくてもいいのです。

🌿自分の仕事に責任を持つことが、心の支えになった

私がこうした対応を取れるようになったのは、最初から人間関係が得意だったからではありません。

私自身、以前は周囲の言葉を素直に受け取り、いいように使われていたこともありました。

でも、自分では十分に頑張っていると思えるほど、真面目に仕事に取り組んでいました。

だからこそ、

「それは、あなたの仕事でしょう〜」と

心の中で線を引くことができたのだと思います。

そのうち私は、自分が中心になって仕事を回しているような気持ちで働いていました。

誰かに気に入られるためではなく、自分が担当する仕事をきちんと進めるために働く。

そう考えるようになってから、周囲の声に振り回されることが少なくなりました。

🌿相手が見えてきたからこそ、居場所を変えることもある

ここまで、私が身につけてきた処世術をお話ししました。

もちろん、こうした方法ですべての人間関係がうまくいくわけではありません。

私自身、後輩との関係でつらい経験をし、組織そのものに嫌気がさして、職場を離れたことがあります。

その経験をしてから、大勢の人と一緒に働くことが難しくなりました。

どれだけ相手の言動を観察できるようになっても、どうにもならないことはあります。

そして、周囲の人が見えてきたからこそ、

「ここに居続けることが、自分にとって本当にいいのだろうか」

と考えることもあります。

自分の居場所を変えるには、勇気が必要です。

だからといって、すぐに転職することだけが答えではありません。

今の場所で働き方を工夫することもできるでしょう。

信頼できる人に相談することも、職場の中で役割や環境を調整してもらうことも、ひとつの選択です。

大切なのは、周囲の人の言葉だけで、自分の進む道を決めないことだと思います。

🌿周りの声に支配されていると感じたら

職場の人間関係に疲れてしまったとき。

誰かの悪口が聞こえるたびに、自分も言われているような気がするとき。

まずは、目の前の自分の仕事に意識を戻してみませんか。

教わったことを覚える。

必要なことはメモに残す。

できることを、ひとつずつ増やしていく。

そして、少し余裕が生まれたら、周囲の人の言動を観察してみる。

その言葉は、本当に自分に必要なものなのだろうか。

それとも、相手の都合や感情から出てきたものなのだろうか。

すぐに答えを出さなくても構いません。

自分の中にいる「もう一人の自分」に、そっと問いかけてみるのです。

「今、私は何を気にしているんだろう?」

「本当に、私が引き受けなければならないことなのかな?」

そんなふうに、少し距離を置いて眺めてみる。

すると、今まで自分に向けられていると思っていた周囲の声が
違った角度から見えてくるかもしれません。

そして、その先でどんな選択をするかは、あなた自身が決めていいのです。

仕事は、自分の役割を果たすためにするもの。
誰かの顔色をうかがい続けるためにするものではありません。

周りの声に心を支配されていると感じたとき。

その声から少し離れて、自分の仕事と、自分の気持ちを見つめ直してみませんか。

今日もあなたの心が、少しやわらかくなりますように🍃

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