職場の人間関係に疲れたとき、無理に輪に入らなくてもいい― 人の目を気にするのをやめたら、見えてきたこと ―

「わたしの足あと」

職場の人間関係に疲れてしまうことはありませんか?

周りの人たちと仲良くしたい。

できれば、気持ちよく仕事ができる関係を築きたい。

そう思って、自分から話しかけたり、会話の輪に入ろうと頑張っている人もいるのではないでしょうか。

でも、どれだけ努力しても、なかなか距離が縮まらないことがあります。

仲良くなろうと頑張っているのに、なぜか疲れてしまう。

そんなとき、少しだけ立ち止まって、自分の気持ちを見つめてみませんか?

私にも、職場の人間関係で頑張る方向を変えた経験があります。

🌿新しい部署で、仲良くなろうと頑張っていた私

以前、部署異動をしたときのことです。

新しい環境に入った私は、できるだけ早く職場になじもうと
自分なりに周囲の雰囲気に気を配っていました。

休憩時間には、みんなの話題に入ろうとしたり、会話の輪に加わろうとしたり。

新しい部署で気持ちよく働くためにも、まずは人間関係を築くことが大切だと思っていたのです。

ところが、その部署には独特の空気がありました。

何となく、自分は歓迎されていないように感じる。

会話に入ろうとしても、どこか居心地が悪い。

もちろん、仕事をきちんと教えてくれる先輩もいました。

けれど、部署の中で大きな存在だった先輩からは
あからさまに邪険にされているように感じることもありました。

それでも私は、何とか認めてもらおうとしていたのです。

🌿認められようとするほど、疲れていった

仕事の手順を間違えたとき、その先輩から大きく指摘されたことがありました。

まるで鬼の首を取ったかのような勢いでした。

もちろん、仕事のミスはきちんと受け止め、改善しなければいけません。

けれど、必要以上に相手の反応を気にするようになると
仕事そのものよりも、怒られないことに意識が向いてしまいます。

「また何か言われるんじゃないか」

「ちゃんと認めてもらわなければ」

そんな緊張感を抱えながら、仕事をしていました。

ところが、あるときのことです。

いつも私のミスを厳しく指摘していた先輩が
明らかに初歩的なミスをしていることに気づきました。

その先輩も自分のミスに気づいたのでしょう。

そばにいた私に向かって、

「なんでこんなことになったの」

と言い、動揺した表情を見せていました。

私は心の中で思いました。

「いや、それを見るのはあなたでしょ?」

そして、もうひとつ。

「あれだけ人のミスを大きく指摘していたのに、あなたもこんなミスをするんや……」

もちろん、人は誰でもミスをします。

私だってそうです。

だから、その先輩を馬鹿にしたいわけではありません。

ただ、いつも大きな声で私のミスを指摘していた先輩にとって
自分のミスを私に見られたことが、よほど恥ずかしかったのかもしれません。

その動揺した表情を見たとき、私の中で張り詰めていた緊張の糸が、ぷつんと切れたのです。

それまで私は、その先輩に認められることに、ずいぶん力を使っていたのだと思います。
でも、誰だって間違えることはある。

誰かに気に入られることと、仕事をきちんとすることは別の話です。

そう気づいたとき、頑張る方向を変えようと思いました。

🌿人の目より、自分の仕事に集中しよう

先輩に怒られないように仕事をする。

先輩に気に入られるように振る舞う。

そんなことに気を使うよりも、まずは自分の仕事に集中しよう。

手順を確認して、ミスをしないように丁寧に仕事をする。

わからないことは確認する。

自分にできることを、きちんとやる。

そこに力を注ごうと思ったのです。

もちろん、職場では周囲との協力も必要です。

挨拶も、報告も、相談も大切です。

でも、それは誰かの顔色をうかがい続けることとは違います。

人の目を気にすることに使っていた力を、仕事そのものに向ける。

そう考えるようになってから、少しずつ気持ちが楽になりました。

🌿休憩時間は、自分のために使おう

もうひとつ、私の気持ちを変えてくれた出来事があります。

ある日、休憩時間に寝ているスタッフを見かけました。

その姿を見て、ふと思ったのです。

「そうか。私も寝ちゃおう」

それまでは、休憩時間もできるだけ会話に加わろうとしていました。

みんなと仲良くなりたい。

輪の中に入らなければ。

そう思って、気を使っていたのです。

でも、無理に話題に入ろうとして、また居心地の悪さを感じて、落胆する。

そんなことを繰り返していたら、休憩時間なのに疲れてしまいます。

それでは、何のための休憩なのかわかりません。

だったら、もう自分の体力を温存することに時間を使おう。

話したいときは話せばいい。

静かに過ごしたいときは、静かに過ごせばいい。

眠たければ寝ればいい。

私は、無理に会話の輪に入ろうと頑張ることをやめました。

誰かが嫌いだからではありません。

ただ、自分の休憩時間を、自分のために使おうと思ったのです。

🌿無理をしなくなったら、新しい人間関係が生まれた

すると、不思議なことが起こりました。

それまで無理に仲良くなろうとしていた頃よりも
ほかのスタッフが自然に話しかけてくれるようになったのです。

特に、休憩時間に寝たり、自分なりの息抜きをしたりして
おしゃべりの輪に加わっていなかったスタッフたち。

そんな人たちが、仕事の現場で声をかけてくれるようになりました。

そして、少しずつ新しい人間関係ができていったのです。

あれほど頑張って輪に入ろうとしていたのに。

頑張るのをやめたあとに、自然なつながりが生まれるなんて。

何とも不思議なものです。

もちろん、無理に人付き合いをするのをやめれば
必ず人間関係がよくなるというわけではありません。

でも、私の場合は、自分の気持ちを優先するようになったことで
かえって人との関わりが楽になりました。

🌿自分にとって心地よい距離を選んでいい

職場の人間関係に悩んでいるとき、私たちはつい
相手にどう思われるかを気にしてしまいます。

嫌われたくない。

仲間外れになりたくない。

認めてもらいたい。

そんな気持ちから、自分の本当の思いを後回しにしてしまうこともあります。

でも、一度、自分に問いかけてみてほしいのです。

「私は本当は、どうしたいんだろう」
「何に気を使ってる?」

本当は会話に入りたいのに、入れなくて寂しいのか。

それとも、今日はひとりで静かに過ごしたいのか。

誰かに嫌われたくなくて、無理に会話を合わせているのか。

相手にどう思われるかを気にするあまり、自分の気持ちを後回しにしていないでしょうか。

そんなときこそ、もう一人の自分に問いかけてみる。

自分が何を感じ、何に気を使っているのか。

そこに気づくことが、自分にとって心地よい人間関係を見つける第一歩になるのかもしれません。

🌸最後に

同じように会話の輪から離れていても、その理由は人それぞれです。

だからこそ、自分の気持ちに気づくことが大切なのだと思います。

誰かと仲良くすることも、ひとりで過ごすことも、どちらが正しいというものではありません。

おしゃべりを楽しみたい人は、楽しめばいい。

静かに休みたい人は、休めばいい。

相手の過ごし方を尊重するのと同じように、自分の過ごし方も尊重していいのです。

職場の人間関係を大切にすることと、自分の気持ちを後回しにすることは、別のこと。

私があの部署で学んだのは、そんなことでした。

無理に誰かに認めてもらおうとしなくてもいい。

自分の仕事を大切にしながら、自分の心と身体も大切にする。

人の目を気にすることに使っていた力を、少しだけ自分のために使ってみませんか?

そこから、今までとは違う人との関わり方が見えてくるかもしれません。

今日もあなたの心が、少しやわらかくなりますように🍃

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