“無理に好きにならなくていい”という話
職場にはたくさんの人がいます。
優しくて親切なひと、明るくて元気なひと
言葉数は少なくてもコツコツ真面目なひと
中にはちょっと関わりにくいひともいらっしゃいますが
多くは普通に関わることができる。
いろんなひとがいてるのはそれぞれの個性。
そうはわかっていても
どうしても苦手な人っていますよね。
でも、それが 直属の上司 となると話は別。
ストレスのレベルが一気に跳ね上がる。
仕事はできる。
その点は確かに認めざるを得ない。
でも──
横柄な態度、
機嫌が悪いと部下に当たり散らす、
嫌味や不満をぶつける。
そして“仕事ができるから”という理由で
社長や周りから頼りにされ、注意する人がいない。
その理不尽さや態度の荒さに 嫌悪感が押し寄せて、
毎日顔を合わせながらその嫌悪感と戦うことの苦しさって、
本当にしんどいものです。
嫌悪感ってどんな感情?
嫌悪感と聞くと、
「私の心が狭いのかな?」
「性格が悪いと思われるかな?」
と、自分を責めてしまう人が多いのですが──
ほんとうは、
自分を守るために心が出している大事なサイン なんです。
嫌悪感には、こんな意味があります。
- この人と距離を置きたい
- これ以上近づくと自分がしんどくなる
- 自分の価値観や心の領域が侵されている
- 安心できない相手だと感じている
つまり、嫌悪感は“攻撃的な感情”ではなく、
「ここは危ないよ」
「この人とは距離を取ってね」
という 心の防衛本能 なんです。
だから嫌悪感が湧くのは、
あなたが弱いわけでも、心が小さいわけでもなくて──
自分を守ろうとしている健全な反応。
そう思って大丈夫なんです。
嫌悪感との距離の取り方
嫌悪感と上手につき合うために
嫌悪感は「この人は自分に合わない」という
心の大切なサインだと分かっても、
毎日顔を合わせないといけない相手がいる職場では
完全に避けることはできません。
だからこそ、“距離の取り方” を知っているだけで
心がぐっと楽になります。
① 心の中で「ここは私の領域」と線を引く
嫌悪感が強くなる相手ほど、
自分の内側のスペースにズカズカ入ってくるように感じるもの。
そんなときは、
心の中でそっと 境界線 を引いてみてください。
「ここから先は入らせない」
「私は私のスペースを守る」
ただこれだけでも、気持ちの消耗が全然ちがってきます。
② “業務だけ” と割り切る
嫌悪感の強い相手には、無理に仲良くしようとしたり、
理解しようとする必要はありません。
“仕事として必要な会話だけ”
これで十分です。
それ以外は入れない。
深入りしない。
情を求めない。
この「淡々スタイル」は、心を守る強い味方です。
③ 反応しない練習をする
嫌味や不機嫌な態度に反応すると、
エネルギーを一気に奪われます。
だから、
あえて 反応しない、乗らない を選ぶ。
相手の機嫌は相手の問題。
あなたが背負う必要はありません。
“こちらまで感情を動かさない” と決めるだけで、
嫌悪感の波は弱まっていきます。
④ 評価や態度を “個人の問題” と切り分ける
嫌悪感が湧くのは、大抵その人の態度・人格・価値観が原因です。
つまり、
あなたの価値とは無関係。
「この人はこういう人」と個人の問題として切り離すことで、
あなたの心が巻き込まれにくくなります。
⑤ “嫌い” を認めるのも、健全な距離の取り方
「嫌い」は悪い感情ではありません。
嫌悪感は自分を守ろうとする心の反応。
だから、
「私はこの人が苦手」
「私はこの上司が嫌い」
と認めてあげることは、
あなたを守る一番の防具になります。
嫌いを否定しない。
無理に好きにならない。
それでいいんです。
自己嫌悪になるのは、あなたが悪いからじゃない
後輩のフォローもして、
職場全体が荒れないよう気を配って、
「この上司にも良いところはあるはず」
なんて自分を納得させようとする。
でも、心の中ではずっと違和感が消えない。
「人としてどうなん?」
「なんであんな態度でいられるの?」
「毎日顔を見なきゃいけないのしんどい…」
そして気づけば、こう思ってしまう。
「私の心が小さいのかな…
他の人みたいに愛想笑いで流せない私はダメ?」
──違います。
あなたが悪いわけじゃない。
あなたの心が小さいわけでもない。
嫌われる要素を振りまいているのは
他でもない“上司”の側なのに、
なぜか自分を責めてしまう。
それは優しい人ほどやってしまうことなんです。
無理に“いいところ探し”なんてしなくていい
「上司だから尊敬しなきゃ」
「いいところを見つけて我慢しなきゃ」
「嫌いなんて思っちゃダメ」
そんなふうに思い込んでいませんか?
でもね……
これ、あなたの優しさが自分を苦しめているだけ。
嫌いなら、嫌いでいいんです。
「私はあの上司が嫌い」
この一言を認めてあげること。
それだけで、心は少しずつ楽になっていきます。
“嫌い”を認めると、距離の取り方が変わる
嫌いを認める=その人を攻撃する
ではありません。
嫌いを認める=
“自分を守るための境界線を引く” こと。
嫌いな上司に何か言われても、
「理解しようとしなければ」
「良いところを見つけなきゃ」
という謎の苦行を背負わなくて済む。
必要最低限の仕事だけ淡々とこなして、
あとは自分の心のスペースから外す。
その“距離”ができたとき、
あなたの心はずっと軽くなります。
大事なのは、上司を変えることじゃない
あなたの心を守ること
相手は変わりません。
あなたが心傷めたり、苦しさをまぎらわせようと
いくら気分転換をしても
その上司は何も感じてないし相変わらず
また同じ態度を取ってくる。
だからこそ、
変えられるのはただひとつ。
あなたの「心の位置」と「距離感」。
嫌いだと認めれば、
不要な我慢も、意味のない期待も減る。
あなたの心を守る術として、
“嫌い” を受け入れていいんです。
最後に
これまでいっぱい我慢してきたこと
本当にがんばりましたね。
もうこれからは苦行しなくていいですよ🌿
あなたの心が癒えますように🍃


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